閉校舎となりましたが、まだまだ書込を継続中

皆高図書館☆推薦図書

『雲を紡ぐ』(伊吹有喜/著 文藝春秋 2020.1)

自分の思いを上手に表現できない美緒は、友だちの一言がきっかけで学校に行くことができなくなってしまいました。母親からのプレッシャーや、ぎくしゃくした家族関係から美緒を守っていてくれたのは、お宮参りに父方の祖父母から贈られたホームスパン(羊毛から糸を紡いで、染めや織りまですべて手作業で作る布)の赤いショール。

ある日、勇気を出して学校に向った美緒が家に戻ると、赤いショールがなくなっていました。唯一の拠り所を失った美緒は、ずっと憧れていたホームスパンのふるさと、岩手にある父方の祖父の元へ逃げ出します。

初めて会う祖父、初めての土地で美緒は祖父の職人としての強い生き方や、岩手の美しい自然に触れ、優しい人たちに出会い、少しずつ自分と家族に向き合っていきます。

 

一度切れてしまった糸も、またつないで紡いでいくことができる。壊れかかった家族の再生の物語です。

 

岩手には行ったことがないのだけど、美しい自然や街並みが映像として目の前に広がり、盛岡を旅してみたくなりました。