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皆高図書館☆推薦図書

 

『ランチのアッコちゃん』(柚木麻子/著 双葉社 2013.4)

 新年度がスタートするこの時期、いろいろな心配や不安に思うことも多くて、何だか憂鬱な気分になることがあると思います。そんな時に心のビタミン補給として読みたいのが『ランチのアッコちゃん』です。 

 株式会社雲と木社の営業部唯一の女性正社員、黒川敦子部長は、がっちりとした肩幅に身長173㎝、つやつやの黒いおかっぱ頭で某有名歌手をほうふつとさせる風貌です。社員はもちろん面と向かっては言えませんが、「アッコさん」とあだ名がついています。そんな少しこわもての「アッコさん」が、元気のない人たちを救っていく話が、オムニバス形式で描かれています。

 表題の「ランチのアッコちゃん」では、NOと言えない派遣OL三智子が作る一週間分のお弁当と交換で、自分がルーティンで通っているランチのお店(代金込み)に行くように仕向けるところから物語は始まります。勤め始めてから会社の外で食事をしたことのない三智子は、指定された店で食事をとるうちに、アッコさんの人脈や行動力に驚き、勇気を出して人と関わるうちに、新しい自分を見つけるというお話です。  

 今現在、辛い状態や閉塞感を感じている人は、いつもと違う場所に行ってみたり、普段やらないことをやってみたりするだけで、新しい世界が開けたりします。また、そこで出会う人やモノの影響で、また別の見方や考え方ができるようになるかもしれません。そんな時に、そっと背中を押してくれる存在が、周りを見回したらいるかもしれませんよ。

「何かやってみよう!」と前向きな気持ちになれる本です。